2011年5月7日土曜日

師のピアノ

東京文化会館へ。


たぶん携帯と同じくらいで(笑)6年ぶりくらいに師のピアノを聴きに行った。


小学生の頃からずっと、ピアノの師は自分にとってこの人しかいない。
今はもうクラシックなんててんでやってないのにね。
でも、自分のピアノはこの人から始まり、育った。


熊本大学教授の傍ら日芸の講師、そして個人レッスン。おそらく週7日仕事(しかも毎週飛行機移動)というのがザラという中でソロリサイタルを開催。

やる曲も今まではスクリャービンのソナタ全曲をシリーズで、それに区切りがつき今回はリストのピアノソナタ。

その姿勢に既に舌を巻く。
変わらず果敢に挑戦し続ける人。


煌めくピアノの音の流れに、「ああ、自分はこの人の弟子なんだな」と感じた。


ベートーベンの田園は本当に素晴らしかった。
そして改めてこの作曲家の特異さを感じる。
それは古典派の要素とロマン派の要素、そしてある種印象派を感じさせる要素が同居しているからというのがあるんだと思う。

まあ、自分のベートーベン論はまた今度。


今年はシューマンと思っていたけど、やっぱりベートーベンおもしろいなー。


過剰でも不足でもない、正統派のピアニスト。素晴らしいコンサートでした。