クラシック、ジャズ、ミュージカル、指揮法等々、多岐にわたるクリニックビデオを見ている。
まるで音楽を奏でているかのように淀みなく心地よく言葉が流れ、その言葉のフレーズひとつひとつが次のステップにつながっていく。止め時が見つからない。
こんな授業子供の頃に受けたらみんな開眼しちゃうだろうな。
今見てもかなりの刺激を受ける。
印象に残ったフレーズ。当たり前のことなのに、心に響く。
「偉大な指揮者ほど時間の流れに敏感なのです
ある音符を次の音符へ正しい瞬間に移し変えます
音楽は時間の中に存在します
指揮者は時間そのものを実在する彫刻のように形づくるのです
陰影を加えます
ただし音楽は彫像と違い
好きな時に眺めて手を加えたりできません
音楽は時間の産物です
響くと同時に消えてしまい
聴き直す余裕を与えてくれません
過ぎ去った時間は
取り戻せません」
最早人生論?と思う間もなく次から次へと押し寄せるレクチャー。
無理矢理止めて、寝る。
それにしても、指揮が佐渡裕とそっくり。思わずダブった。
師弟なんだなー。
母が「この歳になって学ぶっていうのもなんだけど、いいこと学んだわ。」と言っていた。
個人的にはフィリップ・ファーカスというホルン奏者の
「私たち音楽家はすべて学生であり、生涯学生であり続けるからに他ならない。そうでないとしたら、音楽家であることをやめてしまっているのである!」
という言葉に強く影響されている。というより最早ポリシーになっている。
あまり聴くことはないけど、ベックの音楽に臨む姿勢を見てもそれを感じるし、こんな歳になってYMOで必死にドラムを叩く坂本龍一を見ても似た印象を受ける。
音大も、他に何か専門的な教育を受けたわけでもなく、かなりの部分独学でやってきたから、逆に学びたい意識というのが常にあるのだろうか。
武満徹が「作曲は教わるもんじゃない。」みたいなことを言っていて、それに影響されてるのもあるのか。それはむしろ逆か?
なんにせよ、学びたいという想いはこれからも消えないだろうし、大切にしていきたい。
っていうか、その方が楽しいしね。
理由はそんだけ。
孫悟空ばりにうまいもんたらふく食いたい!